体力試験が課される職業は、警察官や消防士、自衛隊員、救急隊員、建設現場の作業員、郵便配達員などがあります。これらの職業では、身体的な負荷に耐え、緊急事態に適切に対応するために、体力や体力持久力を評価するための試験が行われることがあります。また、競技スポーツの選手やコーチ、トレーナーといったスポーツに関連する職業でも、体力や技術に関する試験が課されることがあります。
体力試験の種目にはどのようなものがあるか
職種や役割によって異なりますが、一般的には以下のような種目が行われることがあります。
- 中長距離走:定められた距離を一定時間以内に走る種目です。距離や時間は、職種や地域によって異なりますが、3km程度を20分以内に走ることが多いようです。
- 腕立て伏せ:一定回数の腕立て伏せを行う種目があります。回数は、職種や性別、年齢によって異なりますが、10回以上を繰り返すことが求められる場合があります。
- 懸垂:懸垂棒につかまって体を引き上げ種目です。こちらも回数は職種や性別、年齢によって異なりますが、3回以上を行うことが求められる場合があります。
- 握力測定:握力計を使用して左右の握力を測る種目です。握力は、手首や前腕の筋力を測定するためだけでなく、健康寿命にも関係があると言われており、作業中に重い物を扱うことがあるような職種では握力測定が採用されています。
公務員採用試験で握力測定が実施される職種
公務員採用試験の中でも、握力測定が実施される職種としては以下のようなものがあります。
- 警察官:全国警察官採用試験の一部として、握力測定が実施されることがあります。
- 自衛官:陸上自衛隊や海上自衛隊、航空自衛隊の採用試験の一部として、握力測定が実施されることがあります。
- 消防士:消防庁や地方自治体の消防局の採用試験の一部として、握力測定が実施されることがあります。
- 税関職員:関税法施行令に基づく税関職員採用試験の一部として、握力測定が実施されることがあります。
- 公園緑地職員:都市緑化法施行令に基づく公園緑地職員採用試験の一部として、握力測定が実施されることがあります。
※上記は一例であり、必ずしも全ての公務員試験で握力測定が実施されるわけではありません。
体力試験における握力測定の概要
基本的には多くの方が経験されたであろう学校の体力測定と同様のルールだと思います。
係員の指示に従って直立した状態で握力計を持ち、肘を伸ばして握りこみます。この時、握力計は身体には触れないように注意する必要があります。一度の測定時間は5秒から10秒程度でしょう。左右2回ずつ測定を行い、その平均値が最終的な握力として記録されることが多いです。
握力の合格ラインはどのくらい?
何キロ出せればいいか?という明確な合格ラインは無いと思います。受験した試験の受験倍率によっても変わってきますし、教養試験や体力試験の多種目との配点バランスは自治体によって異なるためです。一般的な話で言えば、男女ともに20代から30代の健康な成人であれば、最低限の握力を持っていることが求められます。つまり、男性であれば40kg~50kg程度、女性であれば25kg~35kg程度が最低ラインだと考えておいた方が良いでしょう。この各々の平均値からどれだけ差を出せるかが勝負です。
ですので、男性は60kg以上、女性は40kg以上を目指してトレーニングしてみてください。
体力試験を受験するための対策
体力試験を受験するための対策は、試験の種類や内容によって異なりますが、一般的なアドバイスとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 運動習慣を身につける: 体力試験は、長時間にわたる運動や身体的な負荷に耐えることが求められるため、普段から適度な運動習慣を身につけることが大切です。特に、試験内容に合わせたトレーニングを行い、筋力や持久力を鍛えることが重要です。
- ダイエット: 体力試験に合格するためには、適切な体重を維持することも重要です。試験前には、バランスのとれた食事や適度な運動を行い、必要に応じて減量することが必要です。
- 睡眠をしっかりとる: 睡眠不足は体力や集中力の低下につながります。試験前は、十分な睡眠時間を確保することが重要です。
- 試験前に十分な水分補給をする: 試験当日は、十分な水分補給をすることが必要です。試験中に脱水症状にならないように、試験前に水分を補給しておくことが大切です。
- 実際の試験と同じように練習する: 試験当日にうまく対応するためには、実際の試験と同じように練習することが必要です。試験会場に行き、実際に試験内容を体験することで、緊張感や不安感を軽減することができます。
以上が、体力試験を受験するための基本的な対策です。ただし、試験内容によって異なるため、詳細については試験案内や指導者からのアドバイスに従うことが大切です。
握力測定はどのように対策するべきか
握力測定においては、高い記録を狙いたければ、他の試験同様の対策に加えてより専門的な対策を施しておいた方が良いと思います。5kg~10kgはコツさえ掴めば簡単に伸びますが、それ以上の向上を狙う場合はしっかりとした基礎を固める必要があるからです。実際に試験で使用する握力計に慣れる事、そして自分の手のサイズに合ったハンドルの幅を見つける事がとても重要です。
その上で、人差し指側を鍛えるトレーニングをしていけば確実に効果があります。
握力計のトレーニングの仕方については、詳細を記載した過去記事があるのでそちらを参照ください。
ではまた。