【400kg超え!?】ゴリラやサルの握力はどれくらいなのか

握力全般ネタ

サルやゴリラは、非常に強力な握力を持っていることが知られています。これは、彼らが自分たちの生息地である森林環境で、木の枝や果物をつかんだり、獲物を捕まえたりするために必要な力を身につけた結果と考えられています。

たとえば、ゴリラの平均的な握力は成体のオスでおよそ800ポンド=約400kg弱にも達するとされており、チンパンジーやオランウータンなどのサルも、約200kg~300kgほどの非常に強力な握力を持っています。サルの中でも、シマウマオマキザルは、自分の体重の2倍以上の重さをつかんで木の枝にぶら下がることができます。また、ボノボやチンパンジーは、脳内のドーパミンレベルが高まると、非常に強い握力を発揮することが研究で知られています。

人間では考えられないとてつもない握力ですね。ここで忘れてはいけないのは彼らは「鍛えていない」のにこの握力だということ。僕ら人類が限界まで握力を鍛えたとしても200kgの壁を超えることは不可能でしょう。そう考えると、特別なトレーニング無しで人類の限界の2倍以上の握力(腕力)を備えている彼らは凄まじい事が理解できます。

なぜゴリラやサルは握力が強いのか

ゴリラは、自分たちの生息地である森林環境で、木の枝や果物をつかんだり、獲物を捕まえたりするために、強力な握力を身につけたと考えられています。

ゴリラは、大型の体格と強靭な筋肉を持っており、それらが握力の強さにつながっています。特に、ゴリラの腕は非常に大きく、手首から肩までの筋肉が非常に発達しているため、そこから強力な握力を発揮することができます。

また、ゴリラは社会的な動物であり、強力な握力は群れの中での地位を確立するのに役立つ可能性があります。強力な握力を持つ個体は、より強く、より支配的な個体と見なされる傾向があります。

ただし、握力の強さは個体差があり、握力の強さが高いからといって、必ずしも他の能力が高いわけではありません。

なぜゴリラは草食なのに筋肉が発達するのか

PFCバランスを意識した食事、プロテイン、サプリメント等々、日々身体に摂り入れるものにお金をかけてトレーニングしている我々人間にとってみればとても気になるトピックだと思います。

皆さんご存知の通り、人間が筋肉を大きくさせるには多くのタンパク質が必要であり、健康を目的とした方では体重×1g程度、本格的に鍛えている方は体重×2g以上のタンパク質を毎日摂る必要があります。

その理屈からすると、平均体重140kg~200kgの彼らが巨大な筋肉を維持するには、最低でも毎日300g~400g以上はタンパク質を摂取し続けなればいけません。

しかし、果物や木の皮、昆虫なども食べることがあるとはいえ、基本的に草食であるゴリラがその量のタンパク質を摂れているとは考えにくく、なぜあの筋量を維持できているのか?という理由は実はまだよく分かっていないみたいです。

ゴリラが巨大な筋肉を備えている理由

考えられる理由は2つあります。

1つ目は冒頭でも触れましたが、生息地である森林環境で高所にある植物や果物を摂取したり、長時間歩き回ったり移動する必要があるため身体能力が進化した結果であるということ。

2つ目は社会的な動物であるゴリラが、群れの中での支配的な地位を確立するためです。
そのためには強靭な筋肉が必要であり、握力だけでなく、胸や肩、腕、脚といった全身の筋肉が発達していると考えられます。

人間とゴリラの消化器官は同じ?

巨体を維持するには大量の食物を摂取し続ける必要があり、草や木の実から少ないタンパク質を摂取するには更に大量の食事が必要だと思います。食べるものとしては近いように感じる人間とゴリラですが、消化器官に違いはあるんでしょうか?

消化器官は類似しているもののわずかな違いがある

両者とも歯で食べ物を噛み砕き、その後飲み込んで胃で消化するという基本的な仕組みは同じです。ただし、ゴリラは葉や草などの低栄養価の食物を大量に消化する必要があるため、人間よりも大型で複雑な消化器官を持っています。

具体的には、ゴリラは4つの胃を持っており、それぞれが食物を消化する段階に分かれています。第一胃で食物が細かく噛み砕かれ、第二胃で食物に含まれるセルロースやリグニンなどの難消化性の成分を分解し、第三胃で栄養素が吸収され、第四胃で余分な水分が吸収されて、残りの固形物が排出されます。

一方、人間の消化器官は胃と小腸が主要な消化器官であり、腸内細菌の働きによって食物の成分が分解され、栄養素が吸収されます。

つまり、ゴリラと人間の消化器官は同じように草食性に適応した仕組みを持っていますが、ゴリラはより大型で複雑な構造を持っているため、より効率的に草や葉を消化することができます。

このあたりの違いが草食性のゴリラが巨大な身体を維持できる理由になるのかもしれません。

人間とゴリラの遺伝子の関係

人間とゴリラは約700万年前に共通の祖先から分岐したと考えられています。そのため、人間とゴリラは、多くの遺伝子やDNAの塩基配列が共通しているため、非常に近い遺伝的関係があるとされています。

ただし、人間とゴリラの遺伝子にはわずかな違いがあります。たとえば、ゴリラのゲノムには人間には存在しない遺伝子がいくつかあり、逆に人間のゲノムにはゴリラには存在しない遺伝子がいくつかあります。このような違いは、進化の過程で両種族が独自の遺伝的変化を経験したことによる影響だと考えられています。

さらに、ゴリラと人間の染色体数にも違いがあります。人間は46本の染色体を持っているのに対し、ゴリラは48本の染色体を持っています。この違いは、両種族が分岐した際に染色体の数が異なっていたことによるもので、これが遺伝子の構造や機能に影響を与える可能性があります。

総じて言えることは、人間とゴリラは非常に近い遺伝的関係にあり、多くの遺伝子が共通している一方、わずかな遺伝子の違いや染色体数の違いが存在することが知られています。

まとめ

いかがだったでしょうか。遺伝子的には非常によく似た人類とゴリラ・サルですが、パワーには人間の2倍では効かないほどの圧倒的な差があります。更にはゴリラがその巨大な身体を草食性の食事で維持できている謎も気になるところですが、今後の研究の発展で明らかになることが楽しみです。

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